研究課題の紹介

本研究は4つの課題と10のテーマから構成されています。課題1から課題3では調査研究を推進し、課題4として被災地域産業復興への情報発信を進めるために基盤を構築していきます。

 

漁場環境の変化プロセスの解明
課題代表:東北大学

東日本大震災で壊滅的被害を受けた岩手県南部から宮城県沿岸域を中心として、養殖漁業を含む漁場の環境と生態系の状況を科学的に調査し、震災による変化を調査しています。 また、震災後の復興過程における海洋環境、海洋生態系の変化も追跡調査を行い、人為生産と漁場環境の変動機構を明らかにしています。 さらに、得られた成果に基づいて、漁業者と共に漁業復興の実現に向けた支援を行っています。

漁場環境の変化プロセスの解明イメージ図

テーマ
1
宮城県沿岸域における漁場環境調査
宮城県沿岸には多くの漁場や養殖場が形成されていますが、地震・津波によりその環境が大きく変化した可能性があります。海洋観測ブイを用いて漁場や養殖場の海況について連続観測を行うと共に、調 査船を用いて水質、底質、生物等の環境データを継続的に収集します。漁業者に有用な情報を提供しながら、海洋生態系の物質の流れを追跡し、漁場や養殖場の環境の回復過程を明らかにします。
テーマ
2
宮城県沿岸域における生態系保全調査
大地震にともなう津波や地盤沈下は、世界でも有数の豊かな漁場であった三陸沿岸域に大きな変化をもたらしました。沿岸のさまざまな生物とそれらを取り巻く環境の変化を長期的にモニタリングし、生態学、遺伝学、分子生物学を専門とする研究者たちが一体となって、沿岸生態系の回復過程について明らかにしていきます。
テーマ
3
宮城県沿岸域における漁業生物および干潟生物調査
干潟から砂浜浅海域は、大津波で大きな攪乱を受けただけでなく、地形が変わり、瓦礫が残り、生物にとっても漁業者にとっても、大きな環境の変化に対する対応を迫られています。その動態について、生物相および資源生物分布といった課題を中心に、調査研究を続けています。
テーマ
4
宮城県沿岸域における増養殖環境調査と水産増養殖技術の開発
巨大地震によって起こった津波は、三陸沿岸の魚介類の養殖施設に甚大な被害をもたらしました。養殖施設自体は徐々に復旧しています。しかし、水質や共存する生物からなる養殖漁場の環境が受けた影響は長期間に及ぶと予想されています。私たちは、環境の変化を化学汚染の視点から調べ、養殖生産の推移を調査し、それに対応するための養殖生物の生産のあり方を研究します。
テーマ
5
岩手県南部海域における海洋環境の現状調査
きれいな海三陸、とくにリアス式海岸である岩手県南部のいくつかの湾について、海洋環境や増養殖環境を長期的視点から科学的に調べることにより、これら水域の水質学的特性や水生動植物の生態学的特性を明らかにします。東日本大震災による影響もこうした研究を通じて明らかにでき、科学的情報を取り入れた新しい水産業の発展にも貢献できるはずです。

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海洋生態系変動メカニズムの解明
課題代表:東京大学大気海洋研究所

地震と津波が沿岸海洋生態系と物理・化学的環境に対して及ぼした影響を総合的に把握し、その変動機構を解明します。得られたデータを基に、沿岸海洋生態系の数値モデルを構築し、漁業の復興を支援する生態系と環境の変動予測に関する科学的知見を提供します。大槌および岩手県北部の沿岸を対象にするとともに、研究船を駆使して沿岸から沖合の総合的な観測と研究を行います。

海洋生態系変動メカニズムの解明イメージ図

テーマ
1
沿岸広域連続モニタリングシステムと海洋分析センターの構築
大槌湾およびその周辺海域の海洋環境を恒常的にモニタリングし、それをリアルタイムで集約するシステムを作るとともに、この事業で得られた各種試料を統一的な方法で高感度で分析するためのセンターを設置します。
テーマ
2
地震・津波による生態系攪乱とその後の回復過程に関する研究
地震と津波はその規模や海岸地形に応じた海洋生態系の攪乱を招くとともに、そこに生息する生物群に対してもその分布、習性、行動様式などに応じて様々な影響を及ぼしたと考えられます。対象を異にする多くの専門家の力を結集し、持続的な研究を通じて、その影響と回復過程を明らかにして行きます。
テーマ
3
震災に伴う沿岸域の物質循環プロセスの変化に関する研究
三陸沿岸域への連続的な栄養塩の供給は、植物プランクトンを出発点とした植物連鎖を支え、豊かな海の幸をもたらしてきました。しかし、地震と津波による陸および沿岸地形の変化やそれに伴う淡水の流入パターン、あるいは海流の変化はこの栄養塩供給プロセスと植物連鎖構造に影響を与えたと考えられます。この影響の精密な解析を通じて、漁業資源の維持・再生メカニズムの解明を目指します。
テーマ
4
陸域由来の環境汚染物質の流入実態の解明
地震・津波による街の壊滅は、陸から海に注ぎこむ様々な物質の量や質を変えたと予想されます。また海に流された建築物などの一部は今でも沿岸底層域に留まり、そこから徐々に人工的な物質が流出している可能性があります。こうした環境汚染物質の存在と動態とを高感度の検出技術で解明していきます。
テーマ
5
物理過程と生態系の統合モデル構築
大槌湾の周辺海域は北西太平洋に位置づけられると同時に、津軽暖流水、親潮、黒潮が複雑に混合した海域となっています。そうした海流の動きは化学物質の撹拌や移動、ならびに生物過程に大きな影響を与えます。このため、これらの海流の動きを把握するとともに、その結果を生物情報と統合し、生態系モデルを構築していきます。

2015年度

海洋生態系変動メカニズムの解明イメージ図

テーマ
1
沿岸広域連続モニタリングシステムと海洋分析センターの構築
大槌湾およびその周辺海域の海洋環境を恒常的にモニタリングし、それをリアルタイムで集約するシステムを作るとともに、この事業で得られた各種試料を統一的な方法で高感度で分析するためのセンターを設置します。
テーマ
2
地震・津波による生態系攪乱とその後の回復過程に関する研究
地震と津波はその規模や海岸地形に応じた海洋生態系の攪乱を招くとともに、そこに生息する生物群に対してもその分布、習性、行動様式などに応じて様々な影響を及ぼしたと考えられます。対象を異にする多くの専門家の力を結集し、持続的な研究を通じて、その影響と回復過程を明らかにして行きます。
テーマ
3
震災に伴う沿岸域の物質循環プロセスの変化に関する研究
三陸沿岸域への連続的な栄養塩の供給は、植物プランクトンを出発点とした植物連鎖を支え、豊かな海の幸をもたらしてきました。しかし、地震と津波による陸および沿岸地形の変化やそれに伴う淡水の流入パターン、あるいは海流の変化はこの栄養塩供給プロセスと植物連鎖構造に影響を与えたと考えられます。この影響の精密な解析を通じて、漁業資源の維持・再生メカニズムの解明を目指します。
テーマ
4
陸域由来の環境汚染物質の流入実態の解明
地震・津波による街の壊滅は、陸から海に注ぎこむ様々な物質の量や質を変えたと予想されます。また海に流された建築物などの一部は今でも沿岸底層域に留まり、そこから徐々に人工的な物質が流出している可能性があります。こうした環境汚染物質の存在と動態とを高感度の検出技術で解明していきます。
テーマ
5
物理過程と生態系の統合モデル構築
大槌湾の周辺海域は北西太平洋に位置づけられると同時に、津軽暖流水、親潮、黒潮が複雑に混合した海域となっています。そうした海流の動きは化学物質の撹拌や移動、ならびに生物過程に大きな影響を与えます。このため、これらの海流の動きを把握するとともに、その結果を生物情報と統合し、生態系モデルを構築していきます。
テーマ
6
集水域・河川・河口域・沿岸域における化学物質動態の解析
沿岸域には陸由来の化学物質が流れ込み、それが沿岸域における植物の一次生産を支えるのみだけでなく、その場の生物過程に様々な影響を与えます。その影響は陸上生態系の特性や河川流量などを反映して変化します。三陸沿岸域の河川の基礎的な調査を通じて河川が沿岸生態系に及ぼす影響を明らかにしていきます。

2011年度~2014年度

テーマ
1
沿岸広域連続モニタリングシステムと海洋分析センターの構築
大槌湾およびその周辺海域の海洋環境を恒常的にモニタリングし、それをリアルタイムで集約するシステムを作るとともに、この事業で得られた各種試料を統一的な方法で高感度で分析するためのセンターを設置します。
テーマ
2
地震・津波による生態系攪乱とその後の回復過程に関する研究
地震と津波はその規模や海岸地形に応じた海洋生態系の攪乱を招くとともに、そこに生息する生物群に対してもその分布、習性、行動様式などに応じて様々な影響を及ぼしたと考えられます。対象を異にする多くの専門家の力を結集し、持続的な研究を通じて、その影響と回復過程を明らかにして行きます。
テーマ
3
震災に伴う沿岸域の物質循環プロセスの変化に関する研究
三陸沿岸域への連続的な栄養塩の供給は、植物プランクトンを出発点とした植物連鎖を支え、豊かな海の幸をもたらしてきました。しかし、地震と津波による陸および沿岸地形の変化やそれに伴う淡水の流入パターン、あるいは海流の変化はこの栄養塩供給プロセスと植物連鎖構造に影響を与えたと考えられます。この影響の精密な解析を通じて、漁業資源の維持・再生メカニズムの解明を目指します。
テーマ
4
陸域由来の環境汚染物質の流入実態の解明
地震・津波による街の壊滅は、陸から海に注ぎこむ様々な物質の量や質を変えたと予想されます。また海に流された建築物などの一部は今でも沿岸底層域に留まり、そこから徐々に人工的な物質が流出している可能性があります。こうした環境汚染物質の存在と動態とを高感度の検出技術で解明していきます。
テーマ
5
物理過程と生態系の統合モデル構築
大槌湾の周辺海域は北西太平洋に位置づけられると同時に、津軽暖流水、親潮、黒潮が複雑に混合した海域となっています。そうした海流の動きは化学物質の撹拌や移動、ならびに生物過程に大きな影響を与えます。このため、これらの海流の動きを把握するとともに、その結果を生物情報と統合し、生態系モデルを構築していきます。
テーマ
6
集水域・河川・河口域・沿岸域における化学物質動態の解析
沿岸域には陸由来の化学物質が流れ込み、それが沿岸域における植物の一次生産を支えるのみだけでなく、その場の生物過程に様々な影響を与えます。その影響は陸上生態系の特性や河川流量などを反映して変化します。三陸沿岸域の河川の基礎的な調査を通じて河川が沿岸生態系に及ぼす影響を明らかにしていきます。
テーマ
7
河口・汽水域及び沿岸域における河川水の混合拡散のモニタリングとそのモデル化
河川水はその流量、温度、河口域や海底の構造などを反映しながら次第に海水と混合して外洋へと流出して行きます。その混合拡散を正確に見積もることは湾内での化学物質の動態やその生物生産への寄与を見積もる上で重要です。独自に開発された観測機器を駆使しながらその物理的プロセスを明確化し、モデル化します。

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沖合底層生態系の変動メカニズムの解明
課題代表:海洋研究開発機構

これまで、私たちは主に岩手県から宮城県にかけての沖合海底付近において、生物と環境の現状と変動をとらえること、巨大津波によって海に流出した瓦礫等が海洋の生態系に与える影響を評価することなどを通じ、科学的視点による漁業復興への貢献に取り組んできました。そして、これからはこれまで取得したデータや新たに取得するデータを基に、三陸沿岸から沖合にかけて生物や環境の現状や変動を生態系モデルによって「見える化」し、巨大地震・津波後の持続的な漁業や海域利用をもたらす復興に貢献するための科学的知見を提供します。

沖合底層生態系の変動メカニズムの解明イメージ図

2014年度~2015年度

沖合底層漁場の資源生物と環境の現状と変動をとらえるために、瓦礫マッピングと分解プロセスを解明、生物資源環境の長期的モニタリング、資源生物の分布・行動と個体群構造の把握、生物への化学物質蓄積動態解析を通じ、漁業の復興に貢献します。このために、UROV(Untethered Remotely Operated Vehicle:無人探査機)、サイドスキャンソナー、バイオトラッキングシステム、栄養段階分析などを駆使し、三次元的なデータの取得を行います。また、ハビタットマッピングを実施し生態系管理につなげる情報の整理を行います。

 

テーマ
1
底層生態系変動解析並び環境影響評価
東日本大震災によって沖合底層漁場の生態系がどのような影響を受け、どのようなプロセスで回復へと向かうのかを明らかにするために、主に水産資源生物の分布や量、瓦礫との関わりを解析します。また回復しつつある沖合底層漁場に与える人為起源の攪乱の現状を把握します。さらに海洋生物に取り付け可能な小型音響発信器を開発し、水産資源生物の生態や行動を把握します。これらに加え、大地震によって大きく変動した海底の状況を音響探査機器などを用いて詳細に調査します。以上の取り組みによって、沖合漁業資源の管理と育成に資する基礎情報を提供します。
テーマ
2
海洋環境変動のモニタリング
東日本大震災の地震・津波は三陸沖合域の海底生物資源環境に大きな影響を与えたと考えられます。海底の生物環境の回復過程を理解し、東北の沖合漁業の復興に役立てるために自動観測装置等を海底に設置し、海底の環境を長期にモニタリングします。合わせて、流出した人為汚染物質の一つであるPCB(ポリ塩化ビフェニル)の生物および堆積物中の分布状況をモニタリングし、生物が食物連鎖を通して濃縮していく経路について理解を進めます。
テーマ
3
生態系ハビタットマッピング
地震・津波が生態系に与えた影響および、生物と環境との関係性を調べることで、生物の生息場所の地図(ハビタットマップ)を描くことを目標としています。これまでのところ、過去の環境調査データのデータベース化と、航海で集めた海底地形、生物や瓦礫などの分布情報の集約を行っています。今後、過去の生物の分布の情報を収集し、生物の生息地として重要な場所の解析を行います。

2011年度~2013年度

テーマ
1
漁場における瓦礫マッピングと分解プロセスの解明
大津波によって大量に流出した瓦礫は、海底で生態系や漁業に大きな影響を与えています。そこで詳細な海底地形情報を取得しながら、海底に散在する瓦礫のマッピングを行うとともに、瓦礫がどのように分解されていくのかを現場実験などを通じて明らかにし、瓦礫が地域の漁業および海洋生態系に与える影響を総合的に評価します。
テーマ
2
資源生物の分布・行動の把握と個体群構造の解析
地震と津波は、沖合底層にいる生物にも影響を及ぼしたはずです。このテーマでは、現場を詳細に観察することで、主に水産生物の分布や量を解析します。また、生物に音波発信装置を取り付け、深海における生物の行動をモニタリングする手法を開発します。これらの研究により持続的な水産業に貢献します。
テーマ
3
海洋生物資源(漁場)環境の長期モニタリング
三陸沖合域の海底は地震により沖合の海底は沿岸域からの土砂の流入等により地形や海底表層の状況を大きく変え、沖合の生物資源の環境に影響を与えたと考えられます。海底自動観測装置等を用いて周辺環境とともに海底の環境の回復過程をモニタリングし、海洋生物資源環境についての知見を集積します。
テーマ
4
生物の栄養段階と化学物質蓄積評価
東北沖海域で採取される堆積物や魚試料中のPCB(ポリ塩化ビフェニル)の分布状況を明らかにするとともに、生物の食物連鎖を通して汚染化学物質となるPCBが濃縮していく経路について解明します。
テーマ
5
生態系ハビタットマッピング
海域環境、海底地形、底質、生物、震災による瓦礫等の観測データをGIS(地理情報システム)により統合し、対象海域の生態系を構成する要素の相関性と変動傾向をハビタットマップを元に解析し、震災後の海洋環境および生態系の現状評価と変動傾向について明らかにします。

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東北マリンサイエンス拠点データ共有・公開機能の整備・運用
課題代表:海洋研究開発機構

拠点事業で得られたデータを統合し、国内外において広く情報が共有できる公開型のデータベースを構築し、資源管理に繋がる基礎データの整備を行います。データベースは、被災地の地元自治体や漁業者に対して、生態系の変動や環境予測についての科学的情報をわかりやすい形で提供すると共に、効果的・効率的な漁業のあり方の基礎資料となることを目指します

東北マリンサイエンス拠点データ共有・公開機能の整備・運用イメージ図

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研究成果の紹介

本事業に関係する研究の発表や、アウトリーチ活動を紹介していきます。